交通事故

② 耳(内耳等及び耳殻(じかく))の後遺障害 

1 耳(内耳等及び耳殻)の後遺障害の種類

耳(内耳等及び耳介)の後遺障害には、次のものがあります。  ★耳介 耳殻

(1) 障害等級表上の後遺障害

① 聴力障害(両耳,一耳)

音や声が聞こえにくくなる障害です。

② 耳介の欠損

耳介の全部または一部がなくなる障害です。

(2) 障害等級表以外の後遺障害

代表的なものとして、次のものがあります。

① 鼓膜の外傷性穿孔(がいしょうせいせんこう)及びそれによる耳漏(じろう)
② 耳鳴
③ 内耳の損傷による平衡機能障害
④ 内耳の機能障害のためへ行こう障害及び聴力障害が現存する場合

2 耳の障害等級表上の後遺障害

(1) 耳の後遺障害等級表

耳の後遺障害等級表は、以下のとおりです。なお、表が崩れて見えにくい方は、こちらをご覧ください。→ 耳の障害等級表 

等 級障害の程度
耳の障害聴力障害両耳第4級3号両耳の聴力を全く失つたもの
第6級3号両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
第6級4号一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
第7級3号両耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
第7級4号一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
第9級7号両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
第10級5号両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
第11級3号両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
一耳第9級9号一耳の聴力を全く失つたもの
第10級6号一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
第11級6号一耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
第14級3号一耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
耳介の欠損第12級4号一耳の耳殻の大部分を欠損したもの

(2) 後遺障害の認定基準

ア 耳の障害  - 聴力障害

聴力の障害の認定基準は、おおむね、次の通りです。

(ア) 聴力障害に係る等級認定の基礎

① 純音による聴力レベル(以下、「純音聴力レベル」といいます。)の測定結果と

② 語音による聴力検査結果(以下、「明瞭度」といいます。)

を基礎として、以下の(イ)、(ウ)の基準により認定します。

(イ) 両耳の聴力障害

ⅰ 「両耳の聴力を全く失ったもの」(第4級3号)とは、両耳の平均純音聴力レベルが90dB以上のもの又は両耳の平均純音聴力レベルが80dB以上であり、かつ、最高明瞭度が30%以下のものをいいます。

ⅱ 「両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの」(第6級3号)とは、両耳の平均純音聴力レベルが80dB以上のもの又は両耳の平均純音聴力レベルが50dB以上であり、かつ、最高明瞭度が30%以下のものをいいます。

ⅲ 「一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの」(第6級4号)、1耳の平均純音聴力損失値が90dB以上であり、かつ、他耳の平均純音聴力レベルが70dB以上のものをいいます。

ⅳ 「両耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの」(第7級2号)とは、両耳の平均純音聴力レベルが70dB以上のもの又は両耳の平均純音聴力レベルが50dB以上であり、かつ、最高明瞭度が50%以下のものをいいます。

ⅴ 「一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの」(第7級3号)とは、1耳の平均純音聴力レベルが90dB以上であり、かつ、他耳の平均純音聴力レベルが60dB以上のものをいいます。

ⅵ 「両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの」(両耳の平均純音聴力レベルが60dB以上のもの又は両耳の平均純音聴力レベルが50dB以上であり、かつ、最高明瞭度が70%以下のものをいいます。

ⅶ 「一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの」(第9級8号)とは、1耳の平均純音聴力レベルが80dB以上であり、かつ、他耳の平均純音聴力レベルが50dB以上のものをいいます。

ⅷ 「両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの」(第10級5号)とは、両耳の平均純音聴力レベルが50dB以上のもの又は両耳の平均純音聴力レベルが40dB以上であり、かつ、最高明瞭度が70%以下のものをいいます。

ⅸ 「両耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの」(第11級5号)とは、両耳の平均純音聴力レベルが40dB以上のものをいう。

(ウ) 1耳の聴力障害

ⅰ 「一耳の聴力を全く失つたもの」(第9級9号)は、1耳の平均純音聴力レベルが90dB以上のものをいいます。

ⅱ 「一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの」(第10級6号)とは、1耳の平均純音聴力レベルが80dB以上のもいます。

ⅲ 「一耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの」(第11級6号)とは、1耳の平均純音聴力レベルが70dB以上のもの又は1耳の平均純音聴力レベルが50dB以上であり、かつ、最高明瞭度が50%以下のものをいいます。

ⅳ 「一耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの」(第14級3号)とは、1耳の平均純音聴力レベルが40dB以上のものをいいます。

イ 耳殻の欠損障害

耳殻の欠損障害の対象となる「耳殻の大部分の欠損」とは、耳殻の軟骨部の1/2以上を欠損したものをいい、第12級4号に該当します。

ただし、耳殻軟骨部の1/2以上には達しない欠損であっても、これが、「外貌の単なる醜状」の程度に該当する場合には、第12級14号に認定されることがあります。

3 耳の障害等級表以外の後遺障害

代表的なものとして、次のものがあります。

① 鼓膜の外傷性穿孔(せんこう)

ⅰ 聴力障害が残った場合は、その障害の程度に応じて等級を認定します。

ⅱ 聴力障害が残らない場合

(ⅰ) 常時耳漏がある場合は第12級相当、その他のものについては第14級相当とされます。

(ⅱ) 外傷による外耳道の高度の共作で、耳漏を伴わないものについては、第14級相当とされます。

② 耳鳴

ⅰ 難聴に伴い著しい耳鳴りが常時あると評価できるものについては、第12級相当とされます。

ⅱ 難聴に伴い常時耳鳴りのあることが合理的に説明できるものについては、第14級相当とされます。

③ 内耳の損傷による平衡機能障害

神経系統の機能の障害について定められている認定基準により等級が認定されます。

④ 内耳の機能障害のための平衡機能障害及び聴力障害

併合の方法を用いて相当等級を定めます。

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すぎしま法律事務所 弁護士 杉島健二(岐阜県弁護士会所属)

当事務所は、交通事故の被害者側の損害賠償請求を最重点業務としています。これまで、多くの死亡事故や後遺症のある事故を解決してきました。担当してきた後遺症は、高次脳機能障害、遷延性意識障害(いわゆる「植物状態」)、CRPS、大動脈解離、脊柱や各関節の変形障害・運動障害、むち打ちなどの神経症状など、多種多様です。弁護士費用特約が使えます。

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